46億年前に、太陽が生まれました。 |
核融合反応で、自ら燃えている星のことを恒星と言います。太陽も恒星の一つです。寿命を迎える恒星には2つの選択肢があります。
- 徐々に冷えて恒星としての活動を終える。
- 内部の核融合のバランスを崩し、膨張して大爆発を起こす。
今から46億年前、銀河のとある場所で、太陽の数倍の質量を持った恒星が大爆発を起こしました。いわゆる超新星爆発です。核融合を起こしている星の爆発ですから、その衝撃波凄まじいものでした。超新星爆発の衝撃により、恒星を構成していた物質は周囲に飛び散り、その衝撃波は周囲の星間物質に伝わります。
※星間物質:星と星の間の宇宙空間に存在する物質の総称。主に水素やヘリウムからなるガスや、炭素やケイ素を主成分とする固体の塵。
すると、ある程度の安定を保っていた宇宙空間に、衝撃による激しい揺らぎが生じました。揺らぎにより、空間のある一点に星間物質の密度が集中。密度が集中し増加すると、星間物質は自身の重力で収縮を開始しました。太陽の赤ちゃん、原始太陽(原始星)誕生です。原始太陽は重力で、周囲の星間物質をどんどん引き寄せます。重力に引っ張られた星間物質は、超音速に加速し、原始星に落下していきます。音速を超えた星間物質は、衝撃波を発生し、落下物質の運動エネルギーは一気に熱に変わります。つまり太陽が燃え始めるのです。これが太陽が産声をあげた瞬間です。
さらに原始太陽はその中心に向かって、どんどん収縮を強めていきます。内部は高温・高圧の状態。ついには臨界点に達し、核融合が始まります。原始太陽(原始星)が、太陽(恒星)に成長した瞬間です。その瞬間から太陽は自ら燃え、明るく輝きだしました。
太陽系の誕生 |
それでは原始太陽が太陽に成長している間、その周りでは何が起こっていたのでしょうか?重力に引き寄せられながらも、原始太陽に到達できず、太陽になれなかった塵やガス達は、原始太陽の重力に引っ張られ、その周りをぐるぐる回り始めます。これを原始惑星系円盤と呼びます。原始惑星系円盤の中で、星間物質は衝突を繰り返しながら集まり、小さな惑星(微惑星)を形成します。
※原始惑星系円盤とは、原始星の重力に引き寄せられた塵やガスの事です。原始星の重力と遠心力により、原始星を中心に円盤状の形になります。円盤になる前の収縮している段階のガスの塊を原始太陽系星雲と呼びます。
さらに、微惑星同士で衝突し合体を繰り返し、その大きさを原始惑星へと成長させました。すると原始惑星の成長は、その後2つに分かれます。
- さらに、小さな原始惑星同士で合体し、地球のような岩石惑星になる。
- 重力により、周囲のガスを大量に引き寄せて、木星のようなガス惑星になる。
惑星とは恒星の重力に引っ張られたまま、恒星の周りを公転している星のことです。恒星の様に核融合をしていないので温度は比較的低く、自己重力により球形になっています。その軌道周辺には、衛星を除き他の天体が存在しないのも特徴の一つです。太陽系は最終的に、地球を含む8つの惑星と30万個を超える小惑星の集まりになりました。