火成作用とは(火成岩との違い)


 火成作用とは

火成作用とはマグマが生まれ、地表に向かって上昇し、冷却、固結するまでの間に、マグマによって起きる現象の総称の事です。火成作用には火山作用深成作用の2つがあります。マグマが地表または地表近くでひきおこす現象が火山作用で、地下深くのマグマが地殻中に貫入してひきおこす現象が深成作用です。

貫入(かんにゅう:マグマが地殻の隙間に入り込んだり、地殻を破壊して突き進むこと。地震はマグマの貫入によって起きる)

 人の生活はマグマのお陰

マグマの熱エネルギーは膨大で、周辺の岩石の性質を変えてしまいます。その結果、多様な鉱床ができます。工業製品の材料となる鉱物は、こうした鉱床から採掘したものですから、人の生活が成り立っているのは、マグマのお陰だと言えます。

鉱床(こうしょう:地殻の中で金属、非金属が一定以上の濃度で集まっている鉱物の集合体)

 火成岩とは

火成岩とは、マグマが冷えて固まった岩石ことです。地球の温度は、表面と中心とでは6000度もの温度差があります。地表(もしくは浅い地下)の温度が低い方で、急激に冷えて固まった岩石を火山岩と呼び、地下深くの温度が高い方で、ゆっくりと冷えて固まった岩石を深成岩と呼びます。

つまり、地表近くで火山作用によって出来たマグマ岩石が火山岩。地下深くの深成作用によって出来たマグマの岩石が深成岩となります。

 まとめ

火成作用と火成岩の間に直接的な関係は無いですが、間接的な関係はあります。マグマが冷えて出来るのが火成岩(火山岩・深成岩)。マグマの熱で、周辺の岩石を変化させるのが火成作用です。