人と鉱物の出会い


アフリカで誕生したヒト
人類の進化は哺乳類の齧歯目・モグラ等の仲間→原猿類→霊長目→猿人→原人→旧人→現生人類(新人)
人類の誕生は、はっきりとは分かっていませんが、今から約700万年前の猿人の時である考えられています。

人と、その他の生物の線引きは「二足歩行」であるか。二足歩行は、縄張りから遠く離れた所まで食料を探し、両手でたくさん持ち帰ることを可能にしました。

アフリカ東部、タンザニアで発見されたアファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)の化石からは、二足歩行をしていたことが分かっています。森林で暮らしていたサルの仲間とは違い、アファール猿人たちはひらけた草原で生活しており、硬い草の根や、木の実を食べていました。

その際、彼らは石を使って、木の実を割って食べていました。ですが、まだ石器を作ることはできず、自然にあるものを、そのまま道具として使っていたようです。

石器の登場
約260万年~250万年前の地層から、アウストラロピテクス・ガルヒ(猿人)の化石と共に、オルドワン石器に良く似た石器が発見されます(1999年4月23日付けで、アメリカの学術雑誌“サイエンス誌”が発表)。

オルドワン石器とは、私達の祖先“ホモ・ハビリス”(原人)が使っていた石器でして、自然の石を打ち砕いて作った、簡単な石器(打製石器)です。現在では、猿人である“アウストラロピテクス・ガルヒ”から、原人である“ホモ・ハビリス”に進化が繋がったとする説が、最も有力とされています。

石器を使う事で人類は、より多くの食料を確保する事が可能になりました。それは、人類が「鉱物に大きな意味を得た」瞬間でもあったのです。